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米国

対中制裁へ通商法301条調査 北朝鮮対応迫る

 【ワシントン清水憲司】米政府高官は12日、トランプ大統領が中国を対象とする米通商法301条に基づく調査の開始を14日に指示することを明らかにした。米企業が保有する知的財産権の侵害や、中国進出時の技術移転の強制について調べ、「不公正行為」があると判断すれば、中国製品に高関税を課すなどの制裁措置を発動する方針。制裁に向けた手続きを進めることで、中国に北朝鮮への圧力強化を迫る狙いもあるとみられる。

 米通商法301条は、貿易相手国の行為が米国にとって「不利」と判断し、相手国との是正に向けた交渉が不調に終わった場合には、一方的に制裁措置を取ることができる権限を大統領に与えている。1980年代の日米貿易摩擦時に、日本から譲歩を引き出す手段として多用された。

 12日の電話による記者会見で米政府高官は、トランプ大統領が制裁を視野に入れた調査開始を米通商代表部(USTR)に指示することを明らかにした。高官は「中国の産業政策は米国の知的財産の取得を主な目的にしており、大部分の米国人が『盗まれている』と感じている」と批判。トランプ氏は11日の中国の習近平国家主席との電話協議で、調査を開始する方針を伝えたという。

 米中関係では、米国が対中貿易赤字の削減を目指す「100日計画」が停滞。核・ミサイル開発を進める北朝鮮を巡っては、トランプ政権が中国に圧力を強めるよう求めていたが、対応が不十分として不満を募らせていることが今回の調査開始の背景にあるとみられる。

 ただ、調査には1年近い期間が必要となる可能性もあり、95年に発足した世界貿易機関(WTO)は一方的な制裁措置を認めていないなど、実際の制裁発動には高い壁がある。中国政府はこれまで、「WTO加盟国はルールを順守しなければならない」と米国をけん制しており、調査の開始に反発を強めるのは必至だ。調査の結果次第で米国が実際に制裁に乗り出せば、中国が対抗措置に動くなど、世界経済に大きな混乱をもたらす恐れもある。

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