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災害時、IT活用しよう

LINE災害連絡サービスの利用手順=LINE提供

 2011年3月の東日本大震災や昨年4月の熊本地震をきっかけに、IT企業の安否確認サービスや、公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」の整備が進んでいる。災害時には情報技術をうまく活用したい。

    LINEに連絡サービス

     ●安否確認

    東日本大震災発生直後、携帯電話は通じず安否確認も大変だった=東京・小田急町田駅で2011年3月11日午後3時33分、松本惇撮影

     無料通信アプリを手掛けるLINE(ライン)は3月、東日本大震災から6年となるのを前に「LINE災害連絡サービス」を新たな機能として追加した。(1)被害があります(2)無事です(3)災害地域にいません--という3種類の言葉が表示され、いずれかを選ぶことで、時系列に並んだ表示画面「タイムライン」で家族や知人に安否や被害状況を伝えられる。災害時に提供され、まだ一度も使われていないが、国内のLINE利用者は約6600万人とされるだけに有効な手段として注目される。

     米フェイスブックは2月、フェイスブック上でつながっている家族や知人に自分の無事を知らせることができるサービス「災害時情報センター」に「コミュニティヘルプ」機能を追加した。これによって、食料や水、避難場所などを探したり、支援提供を申し出たりできるようになった。

     安否情報サービスといえば、米グーグルの「パーソンファインダー」を聞いたことがある人もいるだろう。東日本大震災では67万件を超える情報が登録された。「人を探している」「安否情報を提供する」のどちらかを選び、氏名などを入力して検索や情報提供をする。平時は体験版サービスを提供しているので、使い方を試してみるとよい。

     通信各社は大規模災害時に安否確認ができる災害用伝言サービスを提供している。NTT東西や携帯電話会社が運営し、171番に電話をかける「災害用伝言ダイヤル(171)」、携帯電話のインターネット接続機能を使った「災害用伝言板」、ネットを使用する「災害用伝言板(web171)」がある。大規模災害の直後は音声通信が一時的に集中するため、有効だ。

    Wi-Fi無料開放も

     ●3万カ所目標に

     また、災害時には通信手段の確保も重要だ。携帯大手各社は大規模災害時にWi-Fiを無料開放する。被災者の通信手段を確保するのが目的で、通常は有料で提供しているWi-Fiサービスを契約者以外の人も無料で使える。携帯電話やノートパソコンで「00000JAPAN(ファイブ・ゼロ・ジャパン)」を選択すると、無料のWi-Fi接続が可能になる。東日本大震災の際に、多くの携帯電話の基地局が津波などの被害を受けて機能不全に陥り、安否確認などに混乱が生じたことを教訓に熊本地震で初めて実施された。

     情報通信総合研究所がインターネットで調べた「熊本地震におけるWi-Fi利用状況調査」によると、災害時の情報収集や通信手段としてWi-Fiが「とても役に立った」が57・9%、「どちらかというと役に立った」が35・6%で、全体の9割超の人が有益だったとしている。

     Wi-Fi環境の整備は、官民が連携しながら指定避難場所や博物館、文化財などで進めている。総務省は、全国約1万4000カ所(昨年10月時点)のWi-Fi環境を20年に約3万カ所に増やす目標を掲げており、「災害時の携帯電話がつながりにくい場合など、必要な情報の入手にWi-Fiを活用してほしい」と呼びかけている。【田口雅士】

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