野田佳彦首相は27日の衆院本会議で、公明党の代表質問に立った井上義久幹事長に対し、09年衆院選マニフェストに中止を明記した八ッ場ダム(群馬県長野原町)の建設再開を謝罪するなど低姿勢の答弁に徹した。消費増税の与野党協議拒否で足並みをそろえる自民、公明両党の連携を切り崩す狙いがあるとみられるが、井上氏は「民主党政権は正統性を失っている」と対決姿勢を前面に出し、首相の「片思い」が際立つ論戦となった。(5面に関連記事と詳報)
「マニフェストと異なる結論に至ったことは真摯(しんし)に反省し、おわびしたい」。首相は井上氏から八ッ場ダムなどを例に「マニフェスト総崩れ」と批判され、あっさりと非を認めた。26日に自民党の谷垣禎一総裁から消費増税を「マニフェスト違反」と断じられて「公約違反ではない」と反論しており、対応の違いを印象づけた。
井上氏は政府・民主党が年金制度抜本改革の具体像を示さないことを理由に「与野党協議の前提を欠く」と突き放したが、首相は「協議に応じてほしい」と頭を下げ、東日本大震災の被災地支援では「御党から地に足の着いた提案をいただいた。今後ともよろしくお願いします」。国会議員歳費の削減についても「努力することを約束する」と応じた。【岡崎大輔、坂口裕彦】
毎日新聞 2012年1月28日 東京朝刊
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