食品に含まれる放射性セシウムの新基準値が今年4月に施行される見通しとなったことを受け、東京電力は23日、新基準値案を公表した昨年12月から施行までの間に売れなくなった農作物の損害も、賠償の対象とする方針を示した。同日農林水産省内で開かれた会議で明らかにした。
現行の暫定規制値では野菜や肉、コメなどは1キロあたり500ベクレルだが、新基準値では100ベクレルになる。筒井信隆副農相は会議で「既に100ベクレル(の新基準値)が行き渡っており、消費者の立場では100を超えたものは食べたくないという意識は当然。被害が農林水産物に出てくる」と、施行前に生じる損害への対応を東電側に求めた。
これに対し、東電側の出席者は賠償対象にすることを明言。具体例として100ベクレルを超えたため出荷を自粛したり、取引先から買い控えに遭った場合を挙げた。【曽田拓】
毎日新聞 2012年1月24日 東京朝刊
岩手県・宮城県に残る災害廃棄物の現状とそこで暮らす人々のいまを伝える写真展を開催中。