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おとなの住まい:トップランナー リフォーム新事情 住友不動産住宅再生事業本部副本部長・中野誠さんに聞く

 住宅の老朽化、家族構成の縮小化などにより、住宅の構造躯対(くたい)部分は残したまま、新築同様に建て替える工法が今、住宅リフォーム市場で注目を浴びている。業界の中で早くから、こうした住宅リフォームに取り組み、「新築そっくりさん」という商品を売り出した住友不動産執行役員で住宅再生事業本部副本部長の中野誠さんに、商品の魅力などを聞いた。

 ◇耐震・エコ、関心高く 「新築同様」の工法も

 --昨年の東日本大震災がリフォーム市場に与えた影響はありましたか?

 耐震補強に関する問い合わせが増えたことはもちろんのこと、エネルギー不足による節電生活の影響もあって、省エネ化、太陽光発電を導入しようというエコ住宅への関心の高まりがありました。宮城、岩手、福島、茨城、千葉県など被災地は被害を受けた住まいをすぐにでも建て直したいという要望がある一方で、資材・職人不足による着工の延期や工期の延長などありましたが、今では落ち着きを取り戻しております。

 --今後リフォーム市場はどうなりそうですか?

 現況は7兆~8兆円市場と言われていますが、国が中古住宅の流通やリフォームに対する各種支援策に力を入れており、これからもますます市場は拡大していくのではないでしょうか。1981(昭和56)年以前の旧耐震基準による住宅だけでなく、平成に入ってからも既に24年目、平成の建物もリフォームの対象となってきております。平成からの建物は住宅の基礎、構造がしっかりしているので、従来のスクラップ・アンド・ビルドから欧米のように、直して長持ちさせるという方向になっていくと思います。その意味でこのリフォーム市場は将来、有望といえるでしょう。

 --最近のリフォームでお客の志向は?

 やはり、耐震補強工事や太陽光発電の導入でありますとか、省エネのために、二重窓導入、断熱効果のある壁の採用などが注目されています。また、家族構成の変化で2世帯住宅へのリフォームや高齢者夫婦が生活するためのバリアフリー工事なども増えているほか一棟まるごとリフォームを考えている方も増えています。

 --復興支援・住宅エコポイントへの取り組みはいかがですか?

 昨年11月に復活した住宅エコポイント制度の導入で、窓や壁、屋根などの断熱改修等のエコリフォームで30万ポイントが得られるほか、耐震改修をするとさらに15万ポイントが加算されることになりました。そこでパンフレットを作製して、改修内容によってエコポイントがどの程度になるかなどわかりやすく説明しています。この制度が普及すれば、さらにリフォームをする人が増えていくのではないかと期待しています。

 --貴社が売り出している「新築そっくりさん」はどんな特徴があるのですか?

 阪神大震災後の96年から始めた建て替えの新しい手法で、まだ使える柱、基礎などを生かし、建て替え費用の50~70%の費用で一棟まるごと新築同様にリフォームすることができます。また床面積あたりで計算する完全定価制を採用し、着工後の建物の不具合等による追加費用はかからず、安心できます。耐震補強や床下の防蟻(ぼうぎ)処理なども実施して単に奇麗にするだけでなく強い建物に再生いたします。また、現地調査から設計・施工管理までを一貫してセールスエンジニアが担当し、ゾーンごとに工事を行うため、住みながら工事ができるといった特徴があります。この商品を売り出してからの実績は延べ7万棟にのぼります。平均工事期間は、2~3カ月で、工事費用は1000万円程度です。

 --これからリフォームを考えている人にアドバイスを。

 住まいが古くなると、建て替えをしなければと思っている人が多いですが、京都などのお寺などを見ても、実際には木造の建物でも100~200年ぐらいは十分持ちます。柱や基礎はそのままにして、自分のライフスタイルに合わせ、新築同様の機能性のある住宅に建て替えることができます。私どものモデルハウスなどで、ぜひ実際に「新築そっくりさん」で古い家がどんなふうに生まれ変わったか、ご覧になってください。その変化はびっくりするほどです。工事期間も費用も新築の半分ほどで、古い住宅が生まれ変わるのですから。国などの支援策も整っていますし、今がリフォームのいいチャンスと思います。

毎日新聞 2012年1月27日 東京朝刊

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