群馬に転勤して3度目の正月を迎え、スズラン百貨店前橋店で開催された物産展「第7回大群馬展」に初めて足を運んでみた。8階大催場に出品したのは食品を中心に67店。主催者には県も名を連ねる。
「『北海道展』ならいざ知らず、県産品を集めて客が来るのか」。そんな疑問を抱きつつ訪れると、会場は買い物客であふれていた。コロッケ、モツ煮、ヨーグルト、焼きまんじゅう……。「なぜこれが大群馬?」。出店者やフロア担当者に聞いても答えは見つからなかった。
1週間後。1泊2日の小旅行で新潟の玄関口・JR越後湯沢駅に降り立って驚いた。駅ビルの名産品街「がんぎどおり」は、昭和初期の雁木造りの家が建ち並ぶ街並みをモチーフにしていた。広々としたフロアに灯籠(とうろう)型の照明をつるして演出し、地酒、海産物、銘菓……。豊富な品ぞろえにも圧倒された。
しかし私は「大群馬」のほうが好きだ。地元でしか味わえない庶民の楽しみが詰まっていた。ただし内向きであることは否めず、県外客の関心を集めるのは難しいかもしれない。【前橋支局次長・沢田石洋史】
毎日新聞 2012年1月29日 地方版
岩手県・宮城県に残る災害廃棄物の現状とそこで暮らす人々のいまを伝える写真展を開催中。